
この記事でわかること(30秒で要約)
- 「カロリーが同じなら太りやすさも同じ」は間違い: 長期的な体重増加は、単純なカロリー計算ではなく「食品の質(加工度や血糖値の上がりやすさ)」が強く関わります。
- 最も太りやすい食品・飲み物の特徴: ポテトチップスや加糖飲料(甘い乳酸菌飲料など)は、脳の快楽中枢を刺激して無意識の「食べ過ぎ・飲み過ぎ」を引き起こすため、最も注意が必要です。
- 賢い「置き換え」の実践ルール: 体重管理において無理な禁止リストは不要です。「甘い飲料を水や無糖茶に」「間食を無糖ヨーグルトや果物に」といった、医学的に正しい具体的な選び方がわかります。
「同じカロリーなら、何を食べても太りやすさは同じ」と思われがちですが、長期的な体重変化は、単純なカロリー計算だけでは説明しきれません。実際には、食品の加工度、液体か固体か、満腹感を得やすいか、血糖変動を起こしやすいか、そしてたんぱく質・脂質・炭水化物のバランス(PFCバランス)が、食べ過ぎやすさと体重増加に強く関わります。
本記事では、長期追跡研究、ランダム化比較試験、システマティックレビューをもとに、太りやすい食品・太りにくい食品の特徴を整理しながら、GI/GL、PFCバランス、飲み物の選び方まで含めて、実践的に解説します。


当たり前ですが・・・重要なのは「食品の質」と「食べ過ぎやすさ」
当たり前な結論ですが、一番太りやすさに重要なのは、食品の質と、食べ過ぎやすさです。
長期体重増加を検討した大規模前向き研究では、ポテトチップス、じゃがいも類、加糖飲料、精製度の高い炭水化物が体重増加と関連しやすく、一方でヨーグルト、果物、全粒穀物、非でんぷん性野菜、食物繊維の多い食品は体重管理に有利な方向と関連しました。 さらに、入院下のランダム化比較試験では、提示カロリーやマクロ栄養素を可能な限り揃えても、超加工食品中心の食事のほうが自然に摂取エネルギーが増え、短期間で体重が増加しました。
このことは、「太る食品」とは、単に脂質や糖質が多い食品ではなく、無意識の過食を起こしやすい食品であるということを意味します。逆に、太りにくい食品とは、カロリーが低いだけでなく、満腹感が高く、食物繊維やたんぱく質を含み、食後の血糖変動が比較的穏やかで、結果として食べ過ぎにくい食品です。
長期的に太りやすい食品・太りにくい食品
以下の表は、現在のエビデンスを実臨床的にまとめたものです。
| 区分 | 代表例 | 太りやすさ/太りにくさの理由 | エビデンスの要点 |
| 太りやすい食品 | ポテトチップス、フライドポテト | 高い嗜好性、食べやすさ、低い満腹感、でんぷん+脂質+塩分の組み合わせ | 長期追跡でポテトチップスは体重増加と最も強く関連した食品の一つ。[1] |
| 太りやすい飲み物 | 加糖飲料、甘い乳酸菌飲料、砂糖入りコーヒー飲料、スポーツドリンク | 液体カロリーは咀嚼が少なく満腹感が弱いため、総摂取カロリーが増えやすい | 加糖飲料は成人・小児とも体重増加と関連するというメタ解析がある。[4] |
| 注意が必要な炭水化物 | 白パン、菓子パン、精製穀物、砂糖の多いシリアル | GI/GLが高くなりやすく、食後血糖の変動が大きくなりやすい | 炭水化物の「量」よりも「質」と「供給源」が重要で、精製穀物や添加糖の増加は体重増加と関連した。[2] |
| 比較的太りにくい食品 | 無糖ヨーグルト、果物、全粒穀物、豆類、非でんぷん性野菜 | たんぱく質・食物繊維・水分により満腹感を得やすい | ヨーグルト、果物、全粒穀物、非でんぷん性野菜は体重管理に有利な方向と関連した。[1] [2] |
| 加工度の低い主食 | オートミール、玄米、雑穀、全粒粉パン | 食物繊維が多く、GLを下げやすい | 低GI/低GL食は少なくとも一部の研究で体重管理に有利で、特に高GI食より維持しやすい可能性がある。[5] [6] |
| たんぱく質源として有利 | ギリシャヨーグルト、魚、卵、鶏むね肉、豆腐、納豆 | 満腹感が高く、間食や総摂取エネルギーを抑えやすい | たんぱく質をやや高めにした食事は、体重再増加を抑えやすい。[6] [7] |
1. 長期的に見て「一番太る食べ物」第1位はポテトチップス

2011年の New England Journal of Medicine に掲載された、米国の医療従事者コホート約12万人超の解析では、4年ごとの体重増加に最も強く関連した食品の一つがポテトチップスでした。[1] この研究では、単純に「脂質が多いから」というより、日常的に摂取されやすく、少量で高カロリーであり、満腹感のわりに摂取量が伸びやすいことが重要だと考えられます。
ポテトチップスは、でんぷん・脂質・塩分・香味が強く組み合わさった典型的な高嗜好性食品です。実際の食生活では、「一袋だけ」「数枚だけ」で止めにくく、食事ではなく“ついつい食べてしまう”無駄な摂取が起きやすい食事です。本人にとっては「ちゃんと食事は気をつけている」のに、間食やつまみ食いで摂取エネルギーが積み上がっているケースが少なくありません。
2. 「ポテトチップス」vs「全く同じ比率の成分」の比較(ラットの脳MRI研究)
太る原因は、「ポテトチップスそのもの」なのか?それとも「ポテトチップスの栄養成分だけを抽出したもの」なのか?それを比較した2013年に米国化学会(ACS)の研究があります。
ラットを以下の群に分けて、摂食行動と脳の報酬系をMRIで観察しました。
- 本物のポテトチップスを与えた群
- ポテトチップスと完全に同じ比率の脂肪と炭水化物の混合物(成分のみ)を与えた群
結果:
カロリーもPFCバランスも(成分上は)全く同じであるにもかかわらず、「本物のポテトチップス」を食べたラットの方が圧倒的に多く過食し、脳の報酬系(快楽中枢)が異常に強く活性化していました。 これは、脂肪と炭水化物という「成分」のカロリーだけでは説明がつかず、ポテチ特有の食感(クランチ感)や塩分、風味の絶妙なバランスが脳をマイルドドラッグ状態にし、満腹中枢を麻痺させるヘドニック・イーティング(快楽的摂食)を引き起こすことを示しています。
3. 乳酸菌飲料なら健康?実は危険な加糖飲料(SSBs)

上記のランキングで3位に入っている加糖飲料(Sugar-Sweetened Beverages: SSBs)。ここには、コーラなどの炭酸飲料だけでなく、市販no甘い乳酸菌飲料やスポーツドリンクも含まれます。
腸内環境に良いというイメージから、毎日水代わりに甘い乳酸菌飲料を飲んでいる方は要注意です。
トロント大学やハーバード大学の研究チームによる大規模なメタ解析でも、加糖飲料(SSBs)の摂取は、子供から大人まで一貫して長期的な体重増加およびBMIの上昇を促進することが明確に示されています。
乳酸菌飲料の多くには異性化糖(果糖ぶどう糖液糖など)が大量に含まれており、液体であるため急激に吸収され、脂肪として蓄積されやすいという特徴があります。
4. 逆に「一番太りにくい(痩せる)食べ物」は無糖のヨーグルト

Mozaffarianらの研究では、ヨーグルトは長期的な体重管理に有利な食品として示されました。[1] その理由は単一ではありませんが、たんぱく質を含み、液体ではなく、間食の置き換えに使いやすく、甘味の強い飲料や菓子の代替になりやすいという点が考えられます。
また、2023年のBMJ論文では、果物、全粒穀物、非でんぷん性野菜の摂取増加が、より少ない体重増加と関連していました。[2] 重要なのは、これらの食品が単に「ヘルシー」だからではなく、食物繊維、水分、咀嚼、容積、満腹感という体重管理に有利な要素を持っていることです。
一方、果物については「果糖があるから太るのでは」と誤解されがちですが、果物そのものと果汁飲料や加糖飲料は別物です。果物は一般に、食物繊維と咀嚼を伴うため、砂糖が溶けた飲料より総摂取エネルギーを増やしにくいと考えるべきです。[2] [4]
5.「カロリーゼロなら太らない」は本当?人工甘味料の落とし穴
ダイエット中や脂肪吸引後の体重管理において、加糖飲料の代わりに「カロリーゼロ(人工甘味料入り)」の飲み物を選ぶ方は少なくありません。しかし、医学的な観点からは「カロリーゼロだからいくら飲んでも太らない」という認識は危険です。
WHO(世界保健機関)による勧告
2023年5月、WHO(世界保健機関)は「非糖質系甘味料(NSS:人工甘味料など)を、体重管理や非感染性疾患(NCDs)のリスク低減のために使用しないことを推奨する」という新しいガイドラインを発表しました。WHOのシステマティックレビューによると、人工甘味料の使用は成人および小児における長期的な体脂肪の減少に有益な効果をもたらさないだけでなく、長期的な使用によって2型糖尿病や心血管疾患のリスクが増加する可能性が示唆されています。
なぜカロリーゼロでも太りやすくなるのか?
明確なメカニズムは現在も研究段階ですが、主に以下の要因が指摘されています。
- 脳の報酬系と代謝の混乱: 舌で「強い甘み」を感じているのに、体内には糖(エネルギー)が入ってこないという矛盾が生じます。これにより脳の報酬系が満たされず、結果的に「もっと甘いものが欲しい」「もっと食べたい」という食欲を誘発しやすくなります。
- 腸内環境への悪影響: 一部の人工甘味料は腸内細菌叢(マイクロバイオーム)のバランスを崩し、糖代謝の異常やインスリン抵抗性を引き起こす(=太りやすい体質になる)可能性が複数の研究で指摘されています。
【専門医からのアドバイス】
日常的な水分補給は、水や無糖のお茶、ブラックコーヒーなどに切り替えるのが、長期的な健康とボディラインの維持において最も確実な選択です。
6.お酒のカロリーは太らない?
「アルコールのカロリーは熱として発散されるから太らない」という説を聞いたことがあるかもしれません。しかし、これは大きな誤解です。アルコール自体が直接脂肪に変わる割合は少ないものの、「一緒に食べたものを強烈に脂肪に変えやすくする」という性質を持っています。
アルコールが「脂肪燃焼」をストップさせる
体内に入ったアルコール(エタノール)は、体にとって毒素とみなされるため、肝臓で最優先で分解・代謝されます。問題は、肝臓がアルコールの処理にかかりきりになっている間、体内の脂質(脂肪)の酸化(燃焼)プロセスが大幅に抑制されてしまうことです。
カリフォルニア大学バークレー校のSilerらによる研究(1999年)では、24gのアルコール(ビール中瓶約1本分)を摂取しただけで、体内の脂質の酸化(脂肪燃焼)が73%も減少することが確認されています。
つまり、お酒と一緒に唐揚げやポテトフライ、シメのラーメンなどを食べると、それらに含まれる脂質や糖質はエネルギーとして消費されず、そのまま皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されやすくなってしまうのです。
食欲のブレーキが外れるリスク
アルコールには理性を司る大脳皮質の働きを鈍らせる作用があります。これにより「ダイエット中だから食べるのを控えよう」という抑制が外れ、満腹中枢も麻痺しやすくなるため、無意識のうちに大幅なカロリーオーバーを招きます。
【専門医からのアドバイス】
脂肪吸引でせっかく綺麗なボディラインを作っても、過度な飲酒と高カロリーなおつまみの習慣が続けば、内臓脂肪が増加してぽっこりとお腹が出てしまいます(内臓脂肪は脂肪吸引では除去できません)。お酒を飲む際は「脂肪燃焼が止まっている状態」であることを意識し、おつまみは低脂質・高タンパクなもの(枝豆、冷奴、お刺身など)を選ぶよう心がけましょう。
7. GIとGLとは何か――体重管理における「炭水化物の質」をみる指標
GI(Glycemic Index)は、炭水化物を含む食品が食後血糖をどの程度上げやすいかを示す指標です。GL(Glycemic Load)は、GIに加えて、その食品に含まれる炭水化物量も反映した指標であり、一般式として GL = 炭水化物量(g)× GI / 100 と表されます。[5]
GIの考え方そのものは有用ですが、GIだけで食品の良し悪しを完全に決めることはできません。実際の食事では、たんぱく質、脂質、食物繊維、水分、加工度、咀嚼回数、食べる順番が血糖応答や満腹感に影響します。[5] [6] そのため、体重管理では「GIだけを見る」のではなく、GL、食物繊維量、加工度、飲料か固形かをあわせて判断することが大切です。
以下のように整理すると理解しやすくなります。
| 観点 | 体重管理に不利になりやすい例 | 体重管理に有利になりやすい例 | 補足 |
| GI/GL | 白パン、砂糖の多い菓子、加糖飲料 | 豆類、全粒穀物、果物、非でんぷん性野菜 | GIは単独ではなく、GLや食物繊維と併せて解釈する。[2] [5] |
| 加工度 | スナック菓子、菓子パン、即食型の超加工食品 | 未加工または加工度の低い食品 | 加工度が高いほど、自由摂取エネルギーが増えやすい可能性がある。[3] |
| 形状 | ジュース、砂糖入り乳酸菌飲料、甘いカフェ飲料 | 水、無糖茶、無糖ヨーグルト、果物 | 液体カロリーは満腹感が弱い。[4] |
| 満腹感 | 柔らかく速く食べられる食品 | 咀嚼を要し、たんぱく質・食物繊維が多い食品 | 食感・テクスチャも摂取量に影響する。[7] [8] |
8. PFCバランスは「比率の暗記」よりも、たんぱく質不足を避けることが重要
PFCバランスとは、Protein(たんぱく質)・Fat(脂質)・Carbohydrate(炭水化物)のエネルギー配分のことです。しかし、実際の体重管理では、細かな比率だけを覚えるより、たんぱく質が少なすぎず、精製糖質と液体カロリーが多すぎない構成にすることが重要です。
DiOGenes試験では、減量後の体重維持期に、やや高たんぱくで、やや低GIの食事のほうが、低たんぱく・高GI食より体重再増加が少なく、脱落率も低いことが示されました。[6] 意図した極端な糖質制限でなくても、たんぱく質をやや高め、炭水化物の質を改善するだけで、長期継続しやすく、体重維持に有利である可能性があります。[6]
たんぱく質が有利とされる理由の一つは、満腹感を高めやすいことです。レビュー論文でも、たんぱく質は一般に炭水化物や脂質より満腹感を高めやすく、自由摂取下で総摂取エネルギーを下げやすい可能性が指摘されています。[7] したがって、朝食や昼食がパンと甘い飲み物だけのような構成だと空腹がぶり返しやすく、結果として間食が増えやすくなります。
実践的なPFCの考え方
| 食事パターン | 体重管理の観点からの評価 | 改善の方向性 |
| 菓子パン+カフェラテ(加糖) | 糖質中心、液体カロリー、たんぱく質不足で空腹が戻りやすい | 全粒パン+卵、無糖ヨーグルト、無糖飲料へ |
| ラーメン単品+替え玉 | 精製炭水化物に偏りやすく、満腹感の持続が弱い | 卵、チャーシュー、野菜を追加し、麺量を調整 |
| サラダだけの昼食 | 一見ヘルシーでも、たんぱく質不足だと後で反動が出やすい | 鶏肉、卵、豆、ヨーグルトなどを加える |
| ナッツやヨーグルトを含む間食 | 少量でも満腹感が得やすく、菓子より置き換え価値が高い | 無糖・適量を前提に活用 |
9. 「太りやすい」「太りにくい」は食品単体ではなく、食べ方で決まる

食品そのものの性質は重要ですが、同じ食品でもどのように食べるかで影響は変わります。たとえば、じゃがいもは調理法によって性質が大きく異なります。フライドポテトやポテトチップスは脂質・塩分・高い嗜好性が加わり、過食を招きやすくなりますが、ゆでたじゃがいもは満腹感が高い食品として古典的研究で高く評価されています。[8] つまり、食材そのものより、加工・調理・付加される脂質や塩分・食べる速度が問題になることが少なくありません。
また、テクスチャ、すなわちやわらかさ・噛みごたえ・食べる速度も重要です。食感と満腹感に関するシステマティックレビューでは、食品のテクスチャは満腹感や摂取量に影響しうることが示されています。[9] 超加工食品が太りやすい背景には、単なる栄養素だけでなく、速く食べられ、咀嚼が少なく、報酬性が高いという設計上の特徴も含まれていると考えるべきです。[3] [9]
10. 実際にどう選ぶべきか――使いやすい実践ルール
体重管理で最も再現性が高いのは、禁止リストを増やすことではなく、置き換えのルールを明確にすることです。以下の考え方は実践しやすく、エビデンスとも整合します。
| 避けたい選び方 | 置き換え候補 | 根拠 |
| 喉が渇いたら甘い飲料 | 水、炭酸水、無糖茶、無糖コーヒー | 液体の糖質は体重管理に不利。[4] |
| 間食にポテトチップス | 無糖ヨーグルト、果物、ナッツ少量、ゆで卵 | 満腹感とたんぱく質・食物繊維を確保しやすい。[1] [7] [8] |
| 主食が白いパン・白米に偏る | 全粒穀物、オートミール、雑穀、豆を組み合わせる | 炭水化物の質改善が長期体重管理に有利。[2] [5] [6] |
| サラダだけで済ませる | サラダ+たんぱく質源+主食少量 | たんぱく質不足による反動を防ぐ。[6] [7] |
| 「ヘルシーそうな」加糖乳酸菌飲料 | 無糖ヨーグルト、プレーンの発酵乳食品 | 同じ乳製品でも液体糖質より固形・無糖が有利。[1] [4] |
11. 美容医療の観点からのまとめ
脂肪吸引や医療ダイエットを検討する方でも、長期的な体型維持は日々の食習慣の影響を強く受けます。ここで重要なのは、完璧な食事を目指すことではありません。むしろ、太りやすい食品の共通点を知り、それを少しずつ外していくことが現実的です。
太りやすい食品の特徴は、超加工であること、液体カロリーであること、精製糖質中心であること、たんぱく質や食物繊維が少なく満腹感が弱いことです。逆に太りにくい食品の特徴は、加工度が低く、固形で、たんぱく質や食物繊維を含み、食後の血糖変動が比較的穏やかで、食べ過ぎを起こしにくいことです。[1] [2] [3] [4] [6] [7]
つまり、体重管理の本質は、「何kcal食べたか」だけでなく、「どのような食品からそのkcalを摂ったか」にあります。ポテトチップス、フライドポテト、加糖飲料、菓子パンのような過食を起こしやすい食品を減らし、無糖ヨーグルト、果物、豆類、全粒穀物、非でんぷん性野菜、十分なたんぱく質を含む食事に寄せていくことが、もっとも再現性の高い方法です。
既存の記事のトーン(医学的根拠に基づいた専門的かつ誠実な文体)に合わせた追記用のテキストを作成しました。
現在の記事の「11. 美容医療の観点からのまとめ」の直前、または独立した見出しとして「10. 実際にどう選ぶべきか」の後に追加していただくのが最も自然な流れになります。
そのままコピー&ペーストしてご活用いただけるよう調整しております。
【補足】脂肪豊胸・脂肪注入のために「健康的に太りたい(皮下脂肪を増やしたい)」方へ
この記事にたどり着いた方の中には、ダイエット目的ではなく、「脂肪豊胸や顔への脂肪注入を控えており、あえて皮下脂肪を増やしたい(太りたい)」という目的で検索された方もいらっしゃるかもしれません。美容外科の臨床現場でも、理想のバストや輪郭を作るために、術前に「少し体重(皮下脂肪)を増やしてきてください」とお願いするケースは実際にあります。
しかし、手っ取り早く太ろうとして、この記事で紹介した「ポテトチップス」や「甘い乳酸菌飲料(加糖飲料)」「過度なアルコール」に頼るのは絶対に避けてください。
これらで急激に増量した場合、以下の医学的なデメリットが生じます。
- 増えるのは「内臓脂肪」: ジャンクフードやアルコールによるカロリーオーバーで増えやすいのは内臓脂肪です。脂肪吸引で採取できるのは「皮下脂肪」のみであり、内臓脂肪は物理的に吸引できません。お腹だけがぽっこりと出てしまい、目的の部位(太ももや二の腕など)の皮下脂肪は十分に確保できないという事態に陥ります。
- 麻酔や手術への悪影響: 超加工食品やアルコール過多の食事は、肝機能の低下や脂質異常症を引き起こしやすくなります。術前の血液検査で異常値が出た場合、安全な麻酔管理が困難と判断され、手術が延期になるリスクがあります。
良質な「皮下脂肪」を増やすための正しいアプローチ
健康的に、かつ定着率の良い良質な皮下脂肪を蓄えるためには、全体の摂取カロリーを消費カロリーより多くしつつ(オーバーカロリー)、「食事の質」を高く保つことが鉄則です。
具体的には、以下の食材を毎日の食事にプラスして摂取カロリーを底上げしてください。
- 良質な脂質(オメガ3・オメガ9): アボカド、ナッツ類(くるみ、アーモンド)、青魚(サバ・イワシ)、エクストラバージンオリーブオイル
- 質の高い炭水化物: 玄米、オートミール、さつまいも(急激な血糖値スパイクを防ぎつつ、エネルギーをしっかり確保します)
- 十分なたんぱく質: 卵、鶏肉、魚介類、大豆製品(健康的な組織構築に不可欠です)
- 鉄、亜鉛などのミネラル補給 術後は不足しやすいので、食事やサプリから摂取
| 不足しやすいミネラル | 主な自覚症状 | 効率的な食材 |
| 鉄 | 疲労感、冷え、息切れ、痩せにくい | 赤身肉、レバー、あさり |
| 亜鉛 | 肌荒れ、抜け毛、味覚が鈍る | 牡蠣、牛肉、卵 |
| マグネシウム | 便秘、足がつる、イライラ | わかめ、納豆、アーモンド |
| カルシウム | イライラ、骨密度の低下 | 無糖ヨーグルト、小魚 |
「太る=ジャンクフードを食べる」という発想は捨て、この記事で紹介したような「質の高い食品」の摂取量(ボリューム)を増やすアプローチこそが、美容医療における最も美しく安全な増量法です。
よくある質問(Q&A)
- Qカロリーや栄養素(脂質や糖質)が同じなら、何を食べても太りやすさは同じですか?
- A
いいえ、大きく異なります。ラットを用いた脳MRI研究では、カロリーや栄養成分が全く同じでも、「成分だけのもの」より「本物のポテトチップス」を食べたラットの方が圧倒的に過食してしまうことが分かっています。食感(クランチ感)や塩分の絶妙なバランスが脳の快楽中枢を刺激し、満腹感を麻痺させてしまう(ヘドニック・イーティング)ためです。
- Q腸内環境のために毎日「乳酸菌飲料」を飲んでいますが、太る原因になりますか?
- A
市販の甘い乳酸菌飲料の多くは「加糖飲料」に分類され、太る原因になりやすいため注意が必要です。健康的なイメージがありますが、実際には異性化糖(果糖ぶどう糖液糖など)が大量に含まれている製品も少なくありません。液体状の糖分は体内に急激に吸収され、ダイレクトに脂肪として蓄積されやすい特徴があります。
- Q乳酸菌を摂りつつ体型維持をするには、何を選べばいいですか?
- A
「無糖のヨーグルト」が最もおすすめです。ハーバード大学の長期的な追跡調査において、体重増加を防ぐ効果が最も高かった食品の第1位がヨーグルトでした。砂糖が添加されていない無糖タイプを選ぶことで、良質なタンパク質と乳酸菌を健康的に摂取でき、長期的な体型管理に役立ちます。
- Q長期的に見て、最も体重を増やしてしまう食べ物は何ですか?
- A
12万人以上を対象とした大規模な調査によると、体重増加に最も悪影響を与えていた食品の第1位は「ポテトチップス」、第2位は「じゃがいも類(フライドポテトなど)」、第3位が「加糖飲料」でした。これらは血糖値を急激に上昇させ、結果的に食べ過ぎを招きやすい食品の代表格です。
この記事を書いた人
吉田 有希(Yuuki Yoshida) 形成外科専門医 / 美容外科(JSAPS)専門医
THE CLINIC 東京院 / BUST CLINIC / 埼玉医科大学 形成外科・美容外科
【経歴・人物】 日本専門医機構認定形成外科専門医。 現在はTHE CLINIC Tokyoにて、脂肪吸引・脂肪注入を中心としたボディデザイン診療を行う。
医師として臨床現場に立つ傍ら、「医学的に正確で、患者様が理解しやすい医療コンテンツ」の不足に課題を感じ、曖昧なネット情報に惑わされる患者様を減らすため、医学論文(一次情報)に基づいたエビデンスベースの発信を徹底している。
【保有資格・所属学会】
- 日本専門医機構認定 形成外科専門医
- 日本美容外科学会(JSAPS)専門医
- VASER認定医
【専門分野】
- 形成外科全般
- 脂肪吸引・脂肪注入(豊胸・エイジングケア)
- 医療ダイエット・肥満症治療管理
- 医療論文解説
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吉田診察希望の方は、その他欄に「吉田希望」とお書きください。
参考文献
1.Mozaffarian D, Hao T, Rimm EB, Willett WC, Hu FB. Changes in diet and lifestyle and long-term weight gain in women and men. N Engl J Med. 2011;364(25):2392-2404. [https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21696306/][1]
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